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株式会社ヒューマンインタフェース代表取締役 小畑 貢 が使い手の世界についてのお話をお送りします。
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私の血圧計体験-1

私の血圧計体験-1

これは私が血圧計を使いながら高血圧の症状を少しずつ軽減してきた4年間の出来事です。一人のユーザーと血圧計の関り方の一例として参考にしていただければ幸いです。家庭用血圧計や医療機器、ヘルスケア製品を開発される方には、何かお役に立つことがあるかもしれません。
血圧計と関りのない方にはひとりのユーザーが道具を使うときの状況の一例として、参考にしていただければ幸いです。ご意見、ご感想、質問などいただければ大変うれしい限りです。

       


突然高血圧になった

4年前の11月ごろの昼休み、私は船橋駅近くの中華のお店でひとり昼食を取りました。4分の3ほど食べ終わったときに突然気分が悪くなり、冷や汗が身体中から出てきました。不本意ながら少し残してしまいました。店を出て会社に戻ろうと歩くときになぜか、とてもゆっくりゆっくりとしか歩けません。会社までは普通に歩いて10分くらいの距離です。34分くらいそうやってゆっくり歩いているうちに気分は元に戻り、何事も無かったように普通に戻りました。


 それから、3日くらい後の夜、私は妻と一緒に車で出かけお店で食事をしました。食事が半分くらい済んだときに、またしても突然気分が悪くなり、前回よりひどく冷や汗が吹き出てきました。駐車場に置いた自分の車のところまでひとりでは歩けず、妻の肩につかまりながら歩きました。


 数日後、つくば大学病院に行きました。そこでわかったことは血圧が190もあってすぐに血圧を下げる必要があるということでした。私のもともとの血圧は120くらいで、いままで1回も高かったことはありません。突然高血圧になったということです。


自宅か職場の近くで病院に通うこと。紹介状を書くのでそれを持っていくこと。できる限り日頃運動をすること。食事の塩分をひかえること。血圧計を買って毎日自宅で血圧を測ること。------これだけのことを医師に言われました。血圧計ってどんなものを買えばいいのですかと先生に訊ねると「1万円くらいのものなら何でもいいです」という答えが返ってきました。

血圧計を買う
翌日、JR船橋駅前の家電量販店に行きました。血圧計は20種類くらい並べてありました。毎日測るということなので、外出したり旅行したりするときもカバンにいれて運びやすいものにしたいと考えました。
 腕帯を巻くタイプ、それよりもっと小さなタイプ、腕を輪の中に通す大きいタイプがありました。私は大きいのはまず止めようと思いました。次に小さいのは測り方で測定値が変わりやすい気がして、安心な腕帯タイプにしました。その中でシンプルで、表示の見やすい
1万円くらいの機種を選びました。選んだ機種には「記憶」というボタンがあって測定した結果を後で見ることかできると思いました。一応、電池の入れ方はフタを開けて確認しました。近くに店員さんはいなかったのでさっさと決めて買いました。

使い始める

次の日、職場の近くの病院に行きました。血圧は170くらいでした。薬を毎日2錠飲むように言われました。薬局で薬のほかに血圧を毎日記録する手帳をもらいました。手帳には腕帯を肘の線から2センチくらいあけて巻くように書いてありますが、私は身長が低く腕も短いのでなかなかやりにくい、とくに12月の寒い季節だったので長袖の服を着ていてそれを途中まで脱いで腕帯を巻くのがとても面倒でした。それよりなにより、上腕の下の線から2センチあいてない状態で測ってもいいのかとそれが不安で、何回も測りなおししました。腕帯の幅がもう少し狭いタイプを買えばよかったと思いましたが後の祭りです。
 測るたびに少しずつ血圧が変わるので、そのときの一番低い値を手帳に記録しました。もうひとつ、測定を開始すると腕帯が腕をかなり強く圧迫します。想像以上の結構な強さで締め付けるので大丈夫かなと少し不安もありましたがこれはすぐに慣れましたし、ちゃんと測っているという実感が持てました。


 私は、血圧計の取説はまったく見た記憶がありません。ざっとは見たようにも思いますが見たとしたら、腕帯の巻き方、あとはどの高さに血圧計をおいて測るかという内容くらいです。この2点はとても気になりました。高さを心臓と同じにするのは血圧計本体ではなく腕帯だと数日後に気づきました。これは取説を見て気づいたのだと思います。

結果をPCに入力

はじめの頃、毎日朝と夜、2回ずつ血圧を測りました。私はそれを自宅のPCExcelに入力しました。測定した数値をまずExcelに入力し、その後手帳に記入しました。しかし、二重記録は面倒になり手帳記入を止めました。


血圧測定後、表示されている数値を見て直接PCに入力します。あるとき、血圧を測定後にPCが立ち上がっておらず立ち上げに手間取りました。PCが立ち上がり、それからPC入力しようとしたとき、表示されていた測定値がすでに消えていてもう一度測定しなおすことになりました。その後、まずPCを立ち上げておいて、測定したら他のことはせずに大急ぎでPC入力することになりました。


 半月くらいして、測定したら先ず手帳に記録して、それを1週間とかまとめてPCに入力するようになり、グラフにもしました。グラフを作るのは2年くらい続きました。グラフを見ると徐々にではあるが確実に血圧が下がっていることがわかりました。はじめは月間の最高血圧が170台の後半だったのが、170台前半になり、160台になっていく様子がよくわかります。薬をきちんと飲んで塩分の少ない食事、そういうことの効果が見えて毎日の血圧測定は苦ではありません。

記憶/呼出
私は自分が買った血圧計は自動的に測定データが記憶されるものと思っていましたので、「記憶」ボタンを押してみたのですが、表示される数値はピンとこない数値ばかりでわけがわかりません。そういえば、日時設定もしていませんし、するようにもなっていないようです。これは私にとってなぞの機能でした。取り説で調べてみようとは思いませんでした。こんなことは製品を見てわかるくらいのことだという思いが先立って、取り説で調べようとは思いませんでした。そのうち、取り説がどこかに消え、見当たらなくなり調べることはできなくなりました。
      
 

測定結果が表示されると同時に画面下中央部に「記憶」という文字が現れ点滅を繰り返します。この点滅を私は血圧計が何かを処理中である、多分、自動的に測定結果を記憶中らしいと解釈しました。ずっと後になってわかったのですが、この点滅は「いま 「記憶/呼び出し」ボタンを押せば測定結果を記憶しますよ」と言うお知らせだったのです。

(続く)

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プロフィール

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小畑 貢
性別:
男性
職業:
ユーザビリティ・コンサルタント
自己紹介:
株式会社ヒューマンインタフェースの代表取締役 小畑 貢です。

弊社はユーザビリティ評価及び関連サービスを提供しています。
市販の商品や開発途中の試作品(ソフトウェア含む)を対象に、一般ユーザーが使用する様子を観察、分析し、ユーザーがどの程度使うことができるか、何を改良するべきかを提案します。

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